PwCのCITO(最高情報技術責任者)が語る「CIOの魅力」とは
Overview
オンラインメディア「CIO」の由来であるCIOやCxOなどの経営層および、ビジネスとIT領域に関心の高いITリーダーズの読者層を対象にCIO.com Japanでは、動画インタビューシリーズの「Leadership Live Japan」を立ち上げました。
当サイトではCIOやCxO、ITリーダーとして活躍されている方々の「現在に至るまでのキャリア、仕事観、やりがい」などにクローズアップし、読者の皆様に「ITリーダーの役割」をお伝えたします。
今回、「Leadership Live Japan」に出演するゲスト、PwCコンサルティング合同会社パートナー/PwC Japanグループ CITO(最高情報技術責任者)の外村慶氏をお迎えし、CITOのキャリアや仕事観、やりがい、魅力などについて語ってもらいました。
外村氏のCITOとしての仕事観、やりがい、そしてCIOへのメッセージは以下の通りです。
PwCコンサルティング合同会社パートナー/PwC Japanグループ CITO(最高情報技術責任者)の外村慶氏は、約20年のキャリアを通じてIT、サイバーセキュリティ、経営、そして人材マネジメントの各分野を経験し、現在はITとセキュリティ両面の統括をしています。
エンジニアとしてキャリアをスタートした外村氏は、米国本社からの要請でセールス未経験ながらカントリーマネージャーを任された経験があり、退職率の高い環境を立て直し、誰も辞めない組織へと変革しました。
この経験を通じ、「社員がハッピーに働けることがビジネス成功の土台」であると実感し、チームビルディングと心理的安全性の重要性を再認識しています。
失敗を恐れず挑戦し続けることも外村氏の信条です。
過去、失敗を避ける傾向に陥った自身を省みて「1年に1回は大きな失敗を」と心がけ、チームにも挑戦を奨励しています。心理的安全性を醸成し、失敗を笑って受け止める文化を作ることを大切にしており、CIOやITリーダーにも「技術力と人間力」の両輪が求められると語ります。
CIOの役割について、外村氏は「かつてのCIOと現在のCIOは全く異なる」と指摘します。
クラウドシフトが進む今、インフラ運用だけではなく、デジタル戦略をリードする役割が求められ、経営者視点を持つことが不可欠です。CIOは単なるITリーダーではなく、全社をリードできる存在、つまり「この人に賭けてみたい」と思わせる人間的な魅力が必須だと述べています。
また、ITリーダーを目指す若手には「若いうちは迷わず深く“点”(ドット)を打ち続けよ」とアドバイスします。一見無駄に思える経験も将来必ず繋がるとし、焦らず地道に積み上げることの重要性を説いています。
今後の展望では、生成AIがもたらす変革に強い関心を示し、PwC Japanグループでは、全てのプロフェッショナルに生成AIを標準装備することで、業務品質と生産性向上を目指しています。
生成AIはインターネット以上の破壊力を持ち、CIOとしても経営の中核に組み込むべき領域だと捉えています。